AG-HMR10の実践導入

December 2, 2009

REPORT 深澤 雄壽

 

相棒シーズン8で導入されたP-2機器によるファイルベース制作は画質の向上、作業効率の向上、安全性の向上など様々な面で効果を挙げてきている。

 本作品ではカメラ収録とVEベースでの収録による2台同時収録を行い、また撮済P2カードのHDDへのコピーを常時行う事で、非常に安全性に富んだ方式を確立している。

 今回はそんな安定した撮影スタイルを構築した相棒の撮影現場で、SDHCカードでのフルHD収録を可能にしたPANASONIC AJ-HMR10をバックアップ機として使用して、その運用性を検証するべく、数日間のテストを行うことにした。

 

テストでの使用感

 他の記録メディアに比べて入手もし易く、コストも抑えられるSDHCカードでのHD収録機の登場に、我社でも発売前から期待を寄せていた。テストの狙いはバックアップ機として使用し、AVCHDの画質と操作性を検証する事だったので、VEベースに設置して、本機のAUTOREC機能を用いて、メインカメラAJ-HPX3000G、収録機であるAJ-HPM110、AJ-HMR10を同時収録できるシステムを組んだ。本機はコンパクトかつ軽量であるので、簡単にベースに組み込むことができた。本機側面に取り付けネジが4つ用意されているのでカメラにも取り付けることが可能である。VEベースを組まない作品であっても機動性を損なわずに運用できるだろう。また波形、ベクター表示もできる。収録には本機のAVCHDでの最高画質にあたるPHモードを使用した。32GB(クラス4以上)を使用した場合、180分強の収録時間が得られる。1080、720各種フォーマットで収録可能だが、720を選択した場合は自動的にPHモードになる。1080、720で30p、24pのネイティブ記録が可能であるが、コンパクトカメラヘッドAG-HCK10Gを使用時に限られてしまう。つまり、SDI入力による収録は1080、720共に59.94HZに限られる。

 AUTOREC機能の設定が済めば、カメラの収録開始と同時に操作なしで記録が行われる。HPM110、200ではREC+一時停止ボタンを押しスタンバイ状態にする必要があるので、1CUTごとに毎回操作する手間から考えれば非常に便利である。

 全CUTをバックアップとして収録しているので撮影現場の最高のアーカイブとなっている。サムネイルが外部モニターに表示されるので、スタッフ全員で見たいカットを探す事が可能になった。繋がりをみるうえで、HD画質で色調や諧調を確認できるのは、制作日数、カラコレ作業に制約が厳しいドラマ制作において繋がりを確実なものにする、大きな手助けとなっている。

 先に述べたスイッチ1つで同時収録が行えるAUTOREC機能は、SDIに付加されたRecordingMarkを読み取って収録の開始停止を行っている。扱うケーブルがシールド破損等を起こしている場合、信号が通りにくくなり、収録中に勝手に停止をかける等、動作が不安定になるので、使用するケーブルには注意してほしい。

 SDIOUTからはHD,SDともに出力が可能であり、HDMI出力もついているので様々な用途にあわせた汎用性に優れた再生機能を備えている。AVCHD対応の民生機であれば再生やダビングを行えるので、社内や家庭のテレビ等で何時でも簡単に見る事が可能になり、SDHCカードの汎用性の高さが実感できる。

 

メイン収録機としての実用性

 P2HD(AVC-Intra100)で収録した素材と、AVCHD(本機の最高画質にあたるPHモード)で収録した素材の2つを交互に流し、画質検証をおこなったところ、AVCHDの圧縮効率の良さに驚かされた。

 IRE90~100パーセントの輝度の高い部分は諧調が失われると予想していたが、遜色なく表現されており、暗部におけるSNも良く、充分な表現力を感じた。

 全体的な解像度に若干の違いは確認できるが、AVC-Intra100で収録された映像と混在しても問題なく扱えるだろう。

映像面においては充分な安定感を確認できたが、音の入力という問題点がある。

 時間の制約が厳しいドラマの撮影現場では音声も同一素材に収録するのが通例であるので本機をメイン収録機として扱うには音の入力が不可欠である。

 マイク端子からの入力か、SDI端子にエンデベッドされた音声を収録するかの2通りしかないと考えられるが、残念ながら今回はマイク入力での収録音の検証を行うまでには至らなかった。ただ先日、メーカーサポートの方々と話す機会があり、この事についても相談したところ、こちらの見解と同じくマイク入力をあつかうよりは、コンバーターを通してAD変換した音声をHDSDI信号に付随し、音声がエンデベットされたHDSDIを収録したほうが安全だろうとの回答であった。以上の点を踏まえるとメイン収録機としての運用も十分に考えられる。

 

 テスト期間として数日間の使用で考えていたのだが、見たいカットの検索も視覚的に手早く行え、即座に高画質で見られるなんて素晴らしいと、現場での評判が高く、またINTRA100が苦手とする圧縮条件下においてAVCHDが対応するのでは?という狙いもって現在でも運用を続けている。2種類のコーデックを使い分ける事で、より上質で安定した映像を収められる事を期待している。

 

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