Canon Eos 7D Test Report

December 7, 2009

REPORT 宮本 亘

              佐々木 基成

              澤野 晃

 

今、注目を集めているEosによる動画撮影だがCMやPVでの使用事例の多さに比べTVドラマではなかなか目立った事例がないのが現状ではないだろうか。そこで、筆者が撮影を担当するTVドラマにおいてメインカメラとして使用することを想定してEos 7Dのテストを行った。

 

 まず、基本的な設定を行うためにグレースケールを撮影した。

波形モニターでみるとビデオカメラに比べ暗部が締まっているのがわかる。ただコントラスト設定を任意に変更が可能なので、設定値を下げてやればビデオカメラに近い印象になってくるので問題はない。さらにカラーチャートも撮影してみると、ビデオカメラよりも彩度がやや高く設定されているのがわかる。これも設定を変更できるので問題はないと感じた。しかし、Eos 7Dを使うのに設定をビデオカメラに近づける必要はない。やはり、このカメラの持つ味を出して撮影するべきであろうと考え、スタンダード設定のままでテストを行うことにした。

 

システム構成

 Eos 7Dはカメラ本体のCFカードに収録することになるのだが、同時にバックアップをとることができないのだろうか。カメラから出力されたHDMIをHD-SDIにコンバートしてベースステーションに送り、このHD-SDIをベース側で収録できないだろうかと考えた。Eos 5D mkⅡではカメラがREC状態だとHDMI端子から出力される信号が1080から480になってしまう。しかしEos 7DはREC中も1080が出力されるので実際には収録可能であった。ただし、メーカーに問い合わせてみたところHDMI出力はあくまでもモニタリング用であって収録ができるほどのクオリティーは保証できないという回答であった。この点は十分に改善可能だと思うので、ぜひ早急なバージョンアップを期待したい。したがって、今回のテストではカメラのCFカードのみで収録、HDMI→HD-SDIコンバーターを介してのベースでのモニタリングというシステムになった。

 

カメラアクセサリー

 今回はCANON EF-SレンズとZEISSのレンズを使用した。借用したZEISSのレンズはニコンマウントの為、マウント変換を使用することで対応した。

必須アイテムであるNDフィルターとフォーカスの操作性を考えるとマットボックスとフォローフォーカスは欠かせない。初めてであったがRedrock Micro社のものを使用、やや大きいがHDMIコンバーターの設置スペースが必要だったので結果的にはジャストサイズであった。これにEos 7Dの液晶だけでは見にくい場合を想定してTVLogicの液晶モニターを取り付けた。

 

テスト撮影

 あいにく天気はあまりよくなかったが近くの公園でテスト撮影を行った。曇っていたのでコントラストの低い、眠い画になりがちだが黒が締まっているためか、とても雰囲気のあるいい画になる。

5D mkⅡと違い、7DのイメージサイズはAPS-Cなのでボケ具合がどうなのかと思っていたが十分に浅い深度が得られており、ビデオカメラとは明らかに違う画に仕上がる。フルサイズの5D mkⅡでの撮影はあまりにも深度が浅くフォーカスが極端に難しいので、7Dの方がTVドラマには導入しやすいだろう。ただ、レンズメーカーによってフォーカスリングの回す方向が違うので、様々なレンズを使う場合には注意が必要だ。そして、さらに注意しなくてはならないのがマウント変換である。今回のテストで使用したZEISSのレンズはニコンマウントなのでマウント変換を介して使用したのだが、マウント変換には構造上の問題なのか、精度なのか分からないが若干の遊びがある。この遊びはスチル撮影には全く影響がないのだが、動画撮影ではこの遊びの分だけレンズが動く、その瞬間が映像で分かってしまうのである。もちろんマウント変換の必要がないEF-Sマウントのレンズの方はそういった問題はなかった。

 

ナイトロケ

 夜になってからは新宿でテストを行った。カメラの設定は昼間と同じ設定ではさすがに暗部がつらいので、調整項目でコントラストを一番低くした。

 最初に感度を変えながらノイズ等を確認した。感度1600では場所によってはノイズが目立ってくるが条件さえ良ければ使える可能性は感じた。そして感度1000であれば十分に使えることを確認した。しかし、この感度設定は難しい判断が要求されるのではないかという不安も感じた。このテストでは単玉6本とズーム1本のレンズを使用したが、レンズによって解放値が違い、どのレンズを基準に感度を設定するべきか悩みどころだろう。さらにズームレンズではズーム全域で解放値が一定ではないことも忘れてはならない。

 そして、もう一つの不安要素であったフリッカー対策の検証を行った。新宿を選んだのはたくさんのネオンが目当てでもあった。ビデオカメラのように細かなシャッタースピードが設定できないのはスチルカメラの弱点だろうと予想していた。事前に機材室の蛍光灯下で検証したところ1/100ではわずかにフリッカーが残り、完全には消えなかった。いろいろ試した結果1/50で消えることが確認できた。それは新宿でオフィスビルを狙ってみても同様で、1/50が有効であった。さらに様々なネオン、水銀灯、LEDの信号などでもやはり1/50ですべて対応できた。これはTVドラマでの使用を考えるととても重要なことである。

 

総括

 このテストでぜひやりたいと思っていたBeachTek のDXA-5Dを接続しての音声のテストだったが残念ながら入手が間に合わなかったので今回は見送った。やはり、仕上げに時間のないTVドラマにおいてはぜひクリアしておきたいところだったので中途半端なテストになってしまったのは残念だ。

 あまり詳しく触れなかったが、ちょっとしたスイッチの位置など5D mkⅡで不自由を感じていた部分がかなり改善されていること。このテストで撮影した素材にはクリップの不良は一つもなかったことなど、TVドラマへのハードルはかなり低くなっているのは間違いない。

色の調整がカメラでは細かくできないため、ロケーション部分はカラコレに時間がかかるのは予想できるが、それもわずかな時間な差ではないだろうか。

 現状のままでもハード面では十分にTVドラマに対応できると筆者は考えている。TVカメラのレンズではないので変幻自在なカメラワークを求められると対応できないが、それが出来なくても見せ方は他にもあるのである。

あとは、ハードではなくソフトの問題ではないだろうか。

 

PHOTO GALARY

Please reload

Recent Posts

September 17, 2011

March 4, 2010

Please reload

株式会社アップサイド

 

本社・編集室

〒107-0052

東京都港区赤坂3丁目6-4

コパカバーナビル 5F 4F 1F B1F

tel   03-5545-1915

fax  03-5545-1916

 

 

 

機材室

〒107-0051

東京都港区元赤坂1-5-11

元赤坂マンション 102号

tel   03-5545-6680

fax  03-6447-0665  

 

 

 

お問い合わせ

upside@festa.ocn.ne.jp

 

 

スタッフ募集の詳細は、メールにて

お問い合わせください。希望職種をご記入の上、履歴書をお送りください。

    © 2014 UPSIDE