QTAKE HD

March 4, 2010

REPORT 深澤 雄壽

 

皆様はビデオアシストという言葉をご存じだろうか?

その概念はハリウッドで生まれ、収録から編集までのワークフローを効率化するシステムやオペレーターの事を表し、複雑な撮影スタイルの中で多大な功績を挙げている。

 3D撮影やハイクオリティなクロマキー撮影等、急速に進化し続けるデジタル撮影において、完成されたプレビューシステムが現場ではしばし求められる現状の中、複雑な撮影におけるトータルイメージを様々な角度から映像化し、最先端のファイルベースワークフローによって最大限の作業効率とハイクオリティーを生み出す。それがQTAKE HDである。

そんな前評判を聞きつつ、先日、アスク社の木下様、佐々木様のご協力のもと、相棒の撮影現場でシステマチックなラックに組み込まれたQTAKE HDをテスト使用する機会を得ることができた。

 

仕様

 QTAKE HDとはMac OSX Snow leopardで動作するビデオアシストソフトウェアで、ファイルベース収録を行うと共に、記録されたデータを様々な機能で整理、視覚的加工によるプレビューが行える。今回、運用させて頂いたQTAKE HDはMac Proを搭載したシステムラックに組まれていて、上部から、折りたたみ収納式のLCDディスプレイ、操作用キーボードとマウス、HDD高速Raidストレージ、Mac Proの順に設置されている。

 ビデオキャプチャハードウェアにはAJA社のKONA3が2枚組み込まれている。映像はHDSDIを2入力可能、音声入力はAESかSDIエンデベット入力が可能。引き出し式のキーボード棚や、ラック自体を接地面に安定させる為の収納式のストッパー等が設置されていて、気配りの行き届いた扱いやすいラックだなと好感を持てた。ラックの下にはキャリーがついているので滑らかな平地であれば、1人で運ぶ事ができる。重量も見た目ほど重くなく、撮影現場で働く男性なら2人でも持ちあがるだろう。

 

様々な要望に応えるツール

 様々な機能がついていて何から書いていいのか嬉しいくらい迷ってしまうので、簡潔的に説明させてもらう。詳細はASK社のWEBで(http://www.ask-dcc.jp/in2core/)。

 収録コーデックにはApple ProRes、DVC PROHD、XDCAM EX、Intermediate、非圧縮が用意されている。

 ファイルベースなので、メタデータの書き込み、マーカーやチャプターも打ち込め、サブクリップの作成もできるので、収録後のデータ整理、探索が非常に手早く行える。

 メタデータにはシーンやカット等の他に撮影者やサイズ、アングル、ワークや素材の評価ランクも付けられるので面白い。これらのメタデータは撮影素材と共にXMLデータで書きだせるのだが、Final Cut Proで読み込むと全てのシーンとショットがBinに整理された状態で並べられるのが素晴らしい。

またサムネイルで選択された映像を初めとした、これらのメタデータを含めたレポートをPDFで生成できるので、アーカイブデータの整理に非常に便利である。

 ビデオアウトにはDVI出力が標準装備、KONA3×2枚の運用で2ストリームの入出力が可能になる。またKONA3のコントロールパネルで映像信号の不可が瞬時に判別できるので、トラブルの原因を的確に探索できる。

デュアルSDIキャプチャーが可能なので、3Dステレオ撮影の収録に対応し、なおかつ各種ステレオ合成機能を駆使して、アナグリフ(RED/CYAN)、LINE-BY-LINE、SIDE—BYE—SIDE、OVER—UNDERR、DLPでのモニタリングができる。合成時のコンバンージェンスポイントも操作できるのは3D

撮影時に必需な機能になるといえる。また簡易編集機能も行えるのでカット毎のコンバージェンスの重なり具合等の調整をより正確に確認できる。

 編集機能には再生時のスピードも可変できるので、演出面においても手助けになるだろう。また2レイヤーの合成機能もあるので、クロマキー、ミックス、ワイプ等の合成作業も現場で行えるのである。

 LUT(Look Up Table)機能も充実されたものが実装されているので、撮影者の意図にそったカラコレ後のイメージを現場で表現する事ができる。

また、RED ONEへの対応も充実していて、同時収録機能をはじめオリジナルR3Dファイルもシンクロ収録されるので、オフライン時のデータ変換時間も解消される。

 

総括

これ程の作業をしながらリアルタイムでオペレートした結果が見れてしまうマシンパワーには感動した。現場で求められるプレビューの在り方が変わるのは間違いないだろう。我社が手掛けている仮面ライダーの現場など、クロマキー撮影が必須である現場で運用ができれば、より精度の高い素材を作りあげる事ができるのは間違いない。

 技術面での追い込みもさることながら、制作過程の中で演出、演者に完成形を表現できるのでイメージをより具現化していける。そうなれば、より練り込まれた芝居や、新たなアイデアも生まれてくると予想され、作品のクオリティーを引き上げてくれるだろうと想像が膨らむ。これは充実したLUT機能にも言えることであり、現場で作り上げた数値がポスプロ作業の段階においても反映されていけば、さらなる効率化に繋がるだろう。また今後携わるであろう3D撮影において間違いなく即戦力になるだろうと期待している。

機材協力 アスク

 

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